201211_68.jpg

第68回定例研究会

2012年11月28日18:30〜20:00
新御茶ノ水ビルディング 19階
お茶の水・井上眼科クリニック第1ラウンジ 

テーマ「夢をあきらめない」
高橋勇市氏

高校時代に発病、白点状網膜症と診断、後に、網膜色素変性症も併発。日を追う毎に視力の低下と視野欠損していく辛い日々の中で苦労話を、面白可笑しく、厚く語りかけます。34歳で光を失い、人生、どうでもいいと、諦めかけていた人生、マラソンとの出会いが高橋さんの人生を換えました。2004年に行われたアテネ パラリンピック マラソンでは金メダルを獲得。辛い練習の様子も聴きごたえたっぷりです。「目が見えない事は決して不幸ではない。」、そんな思いが拝聴者に伝わってくる感動の講演会です。

201210_67.jpg

第67回定例研究会

2012年10月24日18:30〜20:00
新御茶ノ水ビルディング 5階 日本出版会議室

テーマ「公共交通機関の移動円滑化整備ガイドライン見直しの状況と今後の国土交通省のバリアフリーへの取り組みの方向性」

2012年1月から国土交通省が行って来た公共交通機関の移動円滑化整備ガイドラインの見直しについては、9月末の検討委員会での討議を経て、パブリックコメント手続きに向けた文案確定に向けた調整を行っているところです。バリアフリー化の進展や、社会環境・利用者ニーズの変化、調査研究や技術の進展を反映した、今回見直しの論点、検討の経緯、懸案事項等について、説明します。また、これに関連して、バリアフリー法(公共交通機関の旅客施設・車両等のバリアフリー化を促進して来た交通バリアフリー法と特定建築物のバリアフリー化を促進して来たハートビル法を一体化して2006年12月に施行された、いわゆるバリアフリー新法)の施行現

状を踏まえた、国土交通省のバリアフリー施策の評価と課題、今後の取り組みの方向性について、検討の現状を紹介します

第66回定例研究会

2012年9月26日18:30〜20:00新御茶ノ水ビルディング 5階 日本出版会議室

テーマ「全盲者の日常生活を知る
武者圭氏

バリアフリー社会の進展とともに、ユニバーサルデザインの概念による実践も増えている。しかし、「バリアフリー」と「ユニバーサルデザイン」の用語としての混同、言葉だけのユニバーサルデザインが未だに散見される。また、障害当事者の中には、ユニバーサルデザインが強調される一方で非バリアフリー化が進んでいると主張する向きもある。

このような現状は、バリアフリーやユニバーサルデザインを実践する上で根拠とされてきた多種多様な研究調査に一つの原因があるように思われる。調査に基づくデータや実験結果は、ほとんどの場合が「外向け」の結果ではないだろうか。たとえ日常生活を隠れて定点観察したとしても、本人の心理的動きなど全容が明らかになるとは限らない。

は、我が家の様子を含め、私の一人暮らしがどのように成り立っているのかを紹介する。聴講される皆さまには、講座の内容にかかわらず、素朴な疑問から失礼と感じるような質問まで容赦なく私にぶつけていただければ幸いである。
分け隔てのない生の交流が行われてこそ、真の理解が可能になると考える。

第65回定例研究会

201208_65.jpg

2012年8月22日18:30〜20:00
新御茶ノ水ビルディング 5階 日本出版会議室

テーマ「超長寿社会とユニバーサルデザイン〜ヒトとまちのあるべき姿を求めて〜
(有)国際プロダクティブ・エージング研究所 白石正明

“Living to 100”の出版は1999年。2001年に“The OKINAWA Program”が続き「百歳者時代」の世紀が開けた。課題は「百歳の誕生日をどこで、どう祝うか?」。従来の「帰納法」から「演繹法」へ切り換え、人生設計、生活環境、社会システム、健康・医療・教育制度革新に取り組まねば「介護亡国」道を辿ることになる。国内外で進む対策をスライドで紹介する。一は「デザインの力」。良いデザインは人間の本能を呼び覚ます。こころを和らげ、安全と時間環境を改善、社会全体の効率向上も生み出す。例えば、医療施設の環境デザインは利用者の不安を解消すると共にコスト節減に
寄与できる。2は「個人のモビリティ」のインパクト。『ホモ・モーベンス』の時代は「衣食住+動」への認識確立が未来を左右するであろう。人間は足から死んでくる。2013年はサルコペニアによるモビリティの危機であり、買い物弱者問題は更に悪化する。解決策をひとつ紹介するのでご検討いただきたい。最後に、ユニバーサルデザインも新たな飛躍が求められるだろう。『四次元のUD』について考えてみたい。

201207_64.jpg

第64回定例研究会

2012年7月25日18:30〜20:00
新御茶ノ水ビルディング 5階 日本出版会議室

テーマ「眼科臨床の現場でどうiPadを生かすか、iPadで変わるロービジョンケア」
Gift Hands 三宅琢氏

眼科医をする傍らで臨床医療の現場を離れ、視覚障害者の生活をより快適なものにすることを理念とした情報サイトの運営や啓発活動を行うGift Handsを設立。Giftは贈り物や才能を、Handsはそれらをつなぐ手を意味し、多くの視覚障害者の意見や想いを吸い上げ、社会に還元する事を目標とする事業である。具体的な活動としては視覚障害者や児童、盲学校職員、視能訓練士などを対象にiPadやiPhone等の活用法を紹介する啓発セミナーを行う。視覚障害者におけるiPadやiPhone等の体験インタビューで得た実際のニーズとその対応方法等を、体験者の声を交えて紹介する。

201206_63.jpg

第63回定例研究会

2012年6月27日18:30〜20:00
JR新浦安駅 近隣地域にて

テーマ「東日本大震災における浦安市の被災状況など」浦安市議会議員 末益隆志氏


大震災時に大きな被害を受けた浦安市。
ユニバーサルな街づくりの途中に受けた被害実態とそこから見える都市型被害の実態と復興について。
実際の現場見学会とスライドによる報告をお聞きした。

201205_62.jpg

第62回定例研究会

2012年5月23日18:30〜20:00
新御茶ノ水ビルディング 5階 日本出版会議室


テーマ「日本人と欧米人の視認性比較研究」
千葉茂氏


自動車産業界のグローバル化から、欧米・亜細亜諸国の人々にも安全・安心なメーター開発は急務です。しかしながら日本人と欧米人等の比較研究は稀で、次世代メーターのヘッドアップディスプレイの商品化に向けた視認性研究は必須課題でした。少し角度の違うユニバーサルデザインを考える上で参考になればと思います。

201204_61.jpg

第61回定例研究会

2012年4月25日18:30〜20:00
新御茶ノ水ビルディング 5階 日本出版会議室


テーマ「ロービジョン者の移動環境とQOLについて」
近畿大学理工学部社会環境工学科 講師 柳原崇男氏


井上眼科研究会という眼科医、視能訓練士、土木・建築の専門家、デザイナーなど、分野を横断した組織を立ち上げ、研究を実施してきた。
今回は、その研究チームが交通エコモ財団より研究助成金を頂き、実施した研究の成果報告を行う。この研究では、ロービジョン者の視覚機能と日常生活行動の関係、また住んでいる環境が日常生活行動にどのように影響しているかを調査したものである。公共交通が少ない地方部では、ロービジョン者の移動手段が限られ、日常生活行動が制限されているケースがあり、無理な自動車運転や家族の送迎等がなければ、自由に外出もできない。
本調査では、ロービジョン者の移動環境と日常生活行動を調査し、移動環境が日常生活の満足度(QOL)に与える影響について分析を行った。その結果について報告する。

第60回定例研究会

201203_60.jpg

2012年3月28日18:30〜20:00
新御茶ノ水ビルディング 5階 日本出版会議室


テーマ「情報弱者へのiPadを初めとするユニバーサルなIT機器活用の現状と今後の課題と展望」
NPO法人ハーモニー・アイ 馬塲寿実氏


だれもが参加できる情報社会の実現をめざし活動しているNPO法人ハーモニー・アイの、最近スタートした”iPadカフェ事業”の紹介を中心に、それを通し見えてきた現状のIT機器や情報のユニバーサルデザインの様々な課題をお話します。それを踏まえ、今後の情報弱者も含むだれもが情報社会の恩恵を受け社会参加実現へ向けて必要と思われる事はなにか?未来の展望について語ります。

第59回定例研究会

201202_59.jpg

2012年2月22日18:30〜20:00
中央大学駿河台記念館


テーマ「国土交通省の取り組みについて」
国土交通省関東運輸局 井端直行氏
国土交通省関東地方整備局 大野勉氏
コーディネイター 北星学園大学客員教授 秋山哲男氏


国土交通省関東運輸局及び国土交通省関東地方整備局の業務内容や、ユニバーサルデザインへの具体的な取り組みについてお話していただきます。

201201_58.jpg

第58回定例研究会

2012年1月25日18:30〜20:00
新御茶ノ水ビルディング 5階 日本出版会議室


テーマ「電停のユニバーサルデザイン〜UD教育実践事例報告〜」
穴吹デザイン専門学校 常勤講師 松尾兆郎氏


これは、穴吹デザイン専門学校プロダクトデザイン学科の演習課題として、1年間取り組んだユニバーサルデザインの教育実践事例の報告です。
広島市ではJR広島駅前整備計画に関連して、路面電車の駅前新線構想の具体化を進めています。授業課題としてのリアル感を持たせるため、その新線構想の中で新電停を設けると想定し、「誰にとっても利用しやすい路面電車の電停」を、ユニバーサルデザインの概念に沿ってデザインしました。駅舎、サイン、ベンチのそれぞれの要素を中心にした電停を、3つの学生グループで取り組みました。本課題は、一人ひとりの集積としての全ての人に使いやすいこと、利用者にとって真に魅力があること、という「UDマインド」と、特別な人しか使えない特別な手法ではなく、誰もが取り組みやすいことを目指した「独自のプロセス」を理解し、ユニバーサルデザインの視点でつくり込むための基礎的技術を身に付けることを目的としました。[調査〜つくり込み〜評価・改善〜伝達]というプロセスに沿って作業を進め、学生作品の紹介というよりも、取り組んだデザインプロセスに焦点をあて、各段階ごとにその目的、実施方法、手段(活用シートなど)、作業成果を示し、考察を行いました。

お問合せ・ご相談はこちら

お電話でのお問合せ・ご相談はこちら
03-3295-0190

担当:井上眼科病院内 担当 千葉マリ

私達は診療空間や屋内外の空間のユニバーサルデザインについて学び、研究・調査し、発信する、様々な職種による研究会です