定例研究会開催報告 2007年

2007年に開催した「定例研究会」、第1回から第11回の開催内容の報告です。

2007年12月19日 第11回定例研究会 開催報告

011.jpg第11回定例研究会
2007年12月19日(水)19:00〜21:00
和食居酒屋 咲くら お茶の水店
参加者 20名

1.一年間の活動を振り返って
間瀬樹省
2.研究会参加の感想と今後の抱負
参加メンバー各自

年末の研究会ということで、忘年会を兼ねた研究会となりました。毎回、研究会終了後の懇親会は時間が遅くなってしまうため、参加できないという方もいるので、今回は食事をしながらの研究会となりました。
事務局より、一年の活動の振り返りを報告し、参加メンバー各自より研究会参加の感想と今後の抱負を発表していただきました。今後も積極的にユニバーサルデザインに取り組んで行こうという意見が多く、来年からの活動が楽しみとなる内容でした。(事務局)

2007年11月28日 第10回定例研究会 開催報告

010.jpg第10回定例研究会
2007年11月28日(水)18:00〜20:15
神尾記念病院・お茶の水・井上眼科クリニック18階会議室
参加者 18名

1.見学会
神尾記念病院見学

2.課題研究
「淡路町地区の都市開発の状況」
神尾記念病院 神尾宥衣

3.勉強会
「堺市の取り組みについて」
堺市役所 林佳奈
ユニバーサルデザインガイドラインに基づく市関連施設のUD化の取組みについて
 ・利用者調査の実施概要
 ・サインの基本計画の策定
 ・その他(行政が取組む上での留意ポイント)など

今回は、神尾記念病院を見学会を行いました。2班に別れて、待合、診察、病室から、新しい取組みである美容医療・アンチエイジング外来まで、院内の隅々まで見学させていただきました。
その後、お茶の水・井上眼科クリニック会議室に移動し、神尾記念病院の神尾宥衣さんより、お茶の水の近接地区である淡路町地区の都市開発の状況について、ご報告いただきました。
また、この日参加された堺市役所の林佳奈さんより、堺市のユニバーサルデザインの取組みについてお話をお聞きしました。現在堺市役所で行われているサインの改修に向けた調査など、具体的なお話をお聞きすることができました。(事務局)

2007年10月31日 第9回定例研究会 開催報告

009.jpg第9回定例研究会
2007年10月31日(水)18:30〜20:30
お茶の水・井上眼科クリニック18階会議室
参加者 19名

1.「柏瀬眼科のユニバーサルデザイン」
柏瀬眼科 柏瀬光寿

2.「光によるユニバーサルデザイン」
松下電工株式会社 最所祐二

3.「エレベータホールのユニバーサルデザイン」
井上眼科病院 井上賢治

今回は、今後の学会発表も視野に入れた発表を3名の方にお願いしました。
柏瀬眼科、柏瀬光寿さんには、ご自身が院長を務められている柏瀬眼科のユニバーサルデザインについてお話していただきました。柏瀬眼科は鹿島建設が施工、その際のアドバイザーとして原利明さんが関わられ、様々な取組みが行われています。
松下電工の最所祐二さんからは、第2回の研究会とはまた違った内容のお話がありました。輝度を利用した「空間の明るさ感」を表す新しい指標である「Feu」について紹介がありました。
井上眼科病院、井上賢治さんからは、今までのお茶の水・井上眼科クリニックでの取り組みと、鉄道の駅からクリニックに至る経路における問題点、そして院内専用のエレベーターを分かりやすくするための調査と対策案について発表がありました。
お茶の水・井上眼科クリニックの専用エレベーター設置用として、最所祐二さんより実物の照明器具を見せていただきました。この研究会での取組みが具現化されることをうれしく思います。今後も、このような活動を継続していきたいと考えております。(事務局)

2007年9月26日 第8回定例研究会 開催報告

008.jpg第8回定例研究会
2007年9月26日(水)19:00〜20:00
京王プラザホテル
参加者 7名

「京王プラザホテル見学会」

京王プラザホテルのユニバーサルデザインに対する考え方について
ユニバーサルルーム見学
「ユニバーサルサービス」の実施について

ユニバーサルデザインの分野では、その取組みに対する評価の高い京王プラザホテルを見学させていただきました。当日は、宿泊部をご担当されていた中村氏に、館内や新しく出来た補助犬用トイレまでご丁寧に案内していただきました。
この京王プラザホテルの特徴は、何と言っても「ユニバーサルルーム」を25室も用意し、その機能を必要としないお客様には普通の部屋としてご利用いただけることです。これにより80%近い稼働率をあげています。「バリアフリールーム」を1室だけ設け、その稼動が思わしくないと嘆く多くのホテルと大きく異なる点です。
写真は、浴室のシャンプー、リンス、ボディーシャンプーですが、輪ゴムの有無、本数でそれが何かを知ることが出来るようになっています。このようなすぐにできるちょっとした工夫も数多く取り入れられています。(事務局)

2007年8月22日 第7回定例研究会 開催報告

007.jpg第7回定例研究会
2007年8月22日(水)18:30〜19:30
千代田区役所庁舎
参加者 26名

「千代田区役所庁舎見学会」

千代田区のユニバーサルデザインに対する考え方紹介
新庁舎におけるユニバーサルデザインの取り組み紹介
庁舎の見学

2007年5月に竣工・移転した千代田区役所の見学会を実施しました。千代田区役所の誘導計画には、お茶の水・井上眼科クリニックで行った調査や、それに基づくデザインが使われています。今回はそれも含め、庁舎全体を見学させていただきました。
PFI事業であること、国の機関との合築であることなどで、利用者の誘導が難しい面もあるようです。ユニバーサルデザインについては、2度のワークショップ開催を含め、様々な取組みを行っているそうで、今後も問題があれば改善を図っていきたいとのことでした。大勢での見学でしたが、千代田区の方には快く対応いただき、感謝申し上げたいと思います。(事務局)

2007年7月25日 第6回定例研究会 開催報告

006.jpg第6回定例研究会
2007年7月25日(水)18:30〜20:30
お茶の水・井上眼科クリニック18階会議室
参加者 17名

1.ユニバーサルデザイン基礎講座(6)
「ユニバーサルデザインの企画」
間瀬樹省

2.勉強会
「気がつくと少しも変われない自分がいた」
日本郵政公社 森山政与志

3.研究課題
「神田駿河台地域まちづくり協議会」ヒアリング報告
クワハタデザインオフィス 桑波田謙

4.研究課題
お茶の水・井上眼科クリニック エレベーターホール調査報告
井上眼科病院 千葉マリ

今回は、日本郵政公社の森山政与志さんにお越しいただき、お話をお聞きしました。森山さんは、日本郵政公社の建築技術官として活躍されています。1999年に脳内出血で倒れ、半身麻痺となりましたが、その後のリハビリや、ご自身の生活・経験から感じることなどを、建築の専門家として語っていただきました。当事者でないと気が付かない日常の不都合などをお聞きすることができ、大変貴重な機会となりました。
また研究課題では、お茶の水・井上眼科クリニックの院内専用エレベーターの位置を分かりやすくする工夫として、カーペットのカラー変更と電飾設置の二つの方法を調査した内容を発表していただきました。どちらも効果は高いとの結果で、今後の改修につながる調査内容でした。(事務局)

2007年5月30日 第5回定例研究会 開催報告

005.jpg第5回定例研究会
2007年5月30日(水)18:30〜20:30
お茶の水・井上眼科クリニック18階会議室
参加者 25名

1.ユニバーサルデザイン基礎講座(5)
「様々なユニバーサルデザイン」
間瀬樹省

2.勉強会
「聴覚障害者の現状と対策」「神尾記念病院での取組み」
神尾記念病院 神尾友信

当研究会設立時からの参加して下さっている神尾記念病院医局長、神尾友信さんに、「聴覚障害者の現状と対策」及び「神尾記念病院での取組み」についてお話していただきました。耳に関する基礎的なお話から、音の聞こえる仕組みについて、さらに神尾記念病院さんで取り組まれている患者サービスについてなど、様々なお話を聞くことが出来ました。
鉄道模型が走る待合スペースや、業界で初めてのカード支払い実施、病室でのアメニティーグッズの提供など、常に患者さんの立場で利用しやすさや快適性を高める努力をされてきたことが良く理解でしました。普段は目にすることのない診察器具なども持参していただき、耳・聴覚に関する知識を広げることのできた研究会となりました。(事務局)

2007年4月25日 第4回定例研究会 開催報告

004n.jpg第4回定例研究会
2007年4月25日(水)19:00〜21:00
お茶の水・井上眼科クリニック18階会議室
参加者 14名

1.ユニバーサルデザイン基礎講座(4)
「ユニバーサルデザインの見分け方」
間瀬樹省

2.勉強会
「目が悪いってどういう事?」
井上眼科病院 石井祐子

3.研究課題
「ロービジョンゴーグル使用による環境評価体験」
間瀬樹省

勉強会では、井上眼科病院の視能訓練士、石井祐子にお話していただきました。目が見える人と見えない人の中間にいる人が実はたくさんいること、また視力が良くても視野の欠損などで見づらい人がいることを分かりやすく紹介していただきました。
また、今回は新たな試みとして、ロービジョンゴーグルを使用した環境評価体験のワークショップを実施しました。全体を3班に分け、ロービジョンゴーグルの装着者と介助者、観察者に分けて対象スペースを観察し、意見を収集しました。空間の分かりやすい点、分かりにくい点、手がかりになる点や手がかりが欲しい点などの意見を出し合いました。
この日は、たまたまお茶の水・井上眼科クリニックにUDの取材にいらしていた日経新聞の倉辺さんにも、飛び入りで参加していただきました。今後も、様々な職種の方に参加していただける研究会にしていきたいと考えていますので、ご協力お願いいたします。(事務局)

2007年3月14日 第3回定例研究会 開催報告

003n.jpg第3回定例研究会
2007年3月14日(水)19:00〜21:00
お茶の水・井上眼科クリニック18階会議室
参加者 18名

1.ユニバーサルデザイン基礎講座(3)
「ユニバーサルデザインを実現するための調査」
間瀬樹省

2.勉強会
「色彩のユニバーサルデザイン」
三協立山アルミ株式会社 千葉茂

3.研究課題
「エレベーターホールの誘導計画見直し」
桑波田謙

今回の勉強会では、千葉茂さんに色彩のユニバーサルデザインについてお話していただきました。学術的な内容で専門用語も多い発表でしたが、色に関する基礎知識から、実験結果まで幅広くご紹介いただきました。実験結果によると、ロービジョンの方が見やすい色の組み合わせは、ノーマルビジョンの方も見やすいという結果だったということで、ロービジョンの方への配慮はユニバーサルデザインにつながるということが確認できた内容でした。
前回に引き続き、研究課題の「エレベーターホールの誘導計画見直し」について検討を行いました。光による誘導で、より目立つようにするのは照度でなく輝度が決め手になること、また誘導の照明を目立たせるためには全体の照度を下げる必要があるが、照度を下げると見づらい人が出てしまうこと、照明以外にも空間全体で誘導する必要があることなど話し合いました。また、院内専用エレベーターの位置が分かりにくいことも問題となっており、そちらも合わせて検討を行っていくこととしました。(事務局)

2007年2月21日 第2回定例研究会 開催報告

002n.jpg第2回定例研究会
2007年2月21日(水)19:00〜21:00
お茶の水・井上眼科クリニック18階会議室
参加者 18名

1.ユニバーサルデザイン基礎講座(2)
「ユニバーサルデザインを実現するプロセス」
間瀬樹省

2.勉強会
「光のユニバーサルデザイン」
松下電工株式会社 最所祐二

3.研究課題
「エレベーターホールの誘導計画見直し」
桑波田謙

今回の勉強会では、最所祐二さんに「光のユニバーサルデザイン」についてお話していただきました。夜間の街中での移動を補助する手段として、照明使った様々な実験や試験導入が行われている事例をご紹介いただきました。また、実際にLED照明器具を持参していただき、屋内空間での利用方法などについても話をしました。
研究課題では、お茶の水・井上眼科クリニックのエレベーターホールが、エレベーターを降りた際にどちらに進んでよいかわからないという問題を解決する方法を探っています。エレベーターホールがフロアの中央にあって、向かい合わせでエレベーターを設けているビルでは、どこでも起こっている問題です。従来のサインによる案内だけでなく、他の手段を使った解決方法がないかということで、現在はポイントとなる照明を設けることでの解決を検討しています。近い将来に、設置を実現し、効果測定など実施できればと思います。(事務局)

2007年1月24日 第1回定例研究会 開催報告

001.jpg第1回定例研究会
2007年1月24日(水)20:00〜21:30
お茶の水・井上眼科クリニック18階会議室
参加者 18名

1.はじめに
1-1.お茶の水UD研究会の立ち上げについて
 お茶の水・井上眼科クリニック院長 井上賢治
1-2.これからの活動について
 桑波田謙
1-3.参加者の自己紹介

2.ユニバーサルデザイン基礎講座(1)
「ユニバーサルデザインとは?」
間瀬樹省

3.勉強会
「中部国際空港の取り組み〜UD検討会の役割〜」
鹿島建設株式会社 原利明

4.研究課題
「エレベーターホールの誘導計画見直し」
桑波田謙

初めての研究会開催で、色々と手探り状態での実施でしたが、井上眼科さんをはじめとする皆様の協力で、無事終了することができました。この研究会は、職種もUDの経験も様々な方が参加されています。また、医療関係者の方々が参加されているのも特徴です。単なる定期セミナーの開催に留まることなく、学び、研究・調査し、発信できる研究会として活動を広げてゆきたいと思います。
原さんよりご紹介があった「中部国際空港」はすばらしい事例で、障害当事者の団体がコンサルティングを請け負うという画期的な取組みが行われています。ここで調査に参加た視覚障害の方は数名、それでも非常に効果があるということと、お茶の水・井上眼科クリニック設計時に実施された数十名の調査がいかに貴重であるかを感じた発表でした。(事務局)