第33回研究会の様子.jpg

第33回定例研究会
2009年10月28日(金)18:3020:00
井上眼科病院18階会議室
参加者 44名

テーマ「病院のバリアフリー設計指針」
講師 MORO設計監理室 毛呂正俊氏

前半は、事前に配布された資料「国立病院バリアフリー設計指針」を元に、内容の説明をしていただき、後半は、いつもとは少し違った進め方で、パネルディスカッション方式で進められました。

■前半
今回の目的:結果的に内部の資料になってしまった「病院のバリアフリー設計指針」(2001年作成)を今のニーズにあった「医療福祉施設ユニバーサルデザイン設計指針」として、お茶の水UD研究会で作りたい。

資料内容:(個人的に印象に残った内容を記載)
・ 病院は他の建物と比べても高齢者や障害を持つ人々の利用率が高いので、当然バリアをなくすべきである。しかも、暖かみがあるさりげない配慮が求められる。
・ 2001年に作成されたものなので、車椅子使用者が中心となっており、今後は視覚障害者等、他の障害についても検討の余地がある。
・ 設計指針については、具体的な寸法が書いてあるものに対して、その寸法が一人歩きしないように、なぜその寸法が必要なのか?という理由について補足を記載しているのが特徴。

■後半
Q.柏瀬氏(医者の立場から)
 利用者からの視点での指針だと思うが、看護婦や医者の視点はどう配慮しているか。
A.毛呂氏
 基本設計でバリアフリーの項目をつくっておき、実施設計に入る前に施主に説明するように 
 心がけている。

□桑波田氏(インテリア設計の立場から);
・設計指針はこうしなさいというものではなく、なぜそうなのかという事の方が大切なのではないか。
・成功事例や、最新の事例等を載せるのもいいのではないか。
・椅子やベット、ベンチ等、の指針までできるといいのではないか。

□その他の意見:
・待合室や、病室の天井など、もっとソフト面も考えて設計できるといいのではないか。
(ホテルに近いもの等)
・サイン計画についての指針も今後紹介していただきたい。

■感想
色々な業種の方が出席しているので、
様々な立場の方が意見交換することは、とても有意義で、良い機会だと感じました。
今後も活発な意見交換をして、「医療福祉施設ユニバーサルデザイン設計指針」が出来ることを期待します。

(株式会社今井建築設計事務所 磯村舞)

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担当:井上眼科病院内 担当 千葉マリ

私達は診療空間や屋内外の空間のユニバーサルデザインについて学び、研究・調査し、発信する、様々な職種による研究会です