2009年9月30日 第32回定例研究会開催報告

第32回研究会の様子1.jpg32回定例研究会
2009930日(水)18302000
井上眼科病院18階会議室
参加者34


テーマ「高齢者・視覚障害者用LRD音響ポールの実用化について」

講師 神奈川県総合リハビリテーションセンター 柳原 崇男氏
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視覚障害者は信号のある交差点で危険を感じている人が多いが、視覚障害者用道路横断帯(エスコートゾーン)等の歩行支援システムは十分普及していないことから、信号交差点の安全性向上を目的として開発された「高齢者・視覚障害者用LED付き音響ポール」。歩行者が横断歩道手前で信号を確認できるように、人の胸ほどの高さの黄色いゴム製ポールにLED表示と誘導音鳴動機能を組み込んだその装置を会場に展示しながら、実用化に向けての検証過程について話をしていただきました。知覚機能を通じて人が外界から受ける情報量は視覚が83%であり、ロービジョン者も歩行中、触覚・聴覚・視覚の内、50%近くを視覚に頼っていること。そして、道路横断の際、信号の状態がわからず困る人、他者に追従して危険を感じている人も少なくないということ。視覚障害者にとっては、片側1車線程度(約6m)であっても、4割近くの人が信号をはっきり視認できないこと。そして、9割近くの視力障害者及び高齢者がLEDポールの設置により歩行時の安全性が向上すると評価したことが、盲学校内での視認性調査・アンケート調査により確認でき、このLEDポールが有用であることが検証されたとのお話しでした。歩行者用信号機の改良、エスコートゾーンやPICS等の横断支援システム、信号機設置場所の検討等、高齢者や視覚障害者が安全に横断歩道を渡れるように支援する取組を外国事例を交えながら紹介していただき、大阪で試みられているLEDポールの実用化に向けての検証について話をしていただきましたが、色やデザインは別として(大阪では既に先行して黄色のポールが設置されている所があり、それがベースになっているとのことでした)、この様なシステムが普及すれば、単に視覚障害者や高齢者だけでなく、一般の人、特に子供達にも安全で便利になるだろうと感じました。

(MORO設計監理室 毛呂正俊)