2009年1月28日 第24回定例研究会開催報告

第24回定例研究会第24回研究会の様子.jpg
2009年1月28日(水)18:30〜20:20
井上眼科病院18階会議室
参加者23名

テーマ「わかりやすい説明を測定し、活用する」
有限会社アリスト 山田千夏

今回の講演内容は、調剤薬局における薬剤師さんによる服薬指導の「わかりにくい説明」の原因を解明するために行った利用者調査(ユーザビリティテスト)について、その検証の結果からどのように改善していったのかについて発表でした。
まず従来の説明の「わかりにくい説明」の原因として「最初に何について説明するかを言ってくれないと聞き流してしまう」「早口で聞き取れない」「説明が的確、かつコンパクトでないと理解しにくい」など利用者から指摘されたとのこと。
そして「ひとりになったときに、何度でも説明の要旨を回想できる説明」を目標に「わかりにくさ」を改善するため、ユニバーサルデザインの観点から、視覚的にも
わかりやすいイラスト入りの説明キッドを作成し、併せて説明者用のガイドラインを導入したそうです。このガイドラインを導入することで、薬剤師さん側も説明もれを防止することができ、説明を受けた側も理解度が上がり、服薬行為の徹底に結びついていったそうです。またわかりやすい説明することで、薬局を継続して利用するきっかけにもなり、利用者も増えたそうです。
 
臨床現場では、医療側が患者様に対し十分な説明行い、患者様がきちんと理解した上で、納得のいく診療を提供することが求められます。同じ説明内容であっても、一人ひとりの患者様の理解度・年齢・心理状態などに合わせた説明を心がけてはいますが、果たして「わかりやすい説明なのか」「きちんと理解されているのか」は説明する側から評価することは難しいことを改めて実感しました。
今回の調査でも、説明する側は従来の説明でもわかりやすいという意見もあったそうですが、薬局利用者側からすると、改善された説明のほうがわかりやすいと評価し、両者間での差があったとのこと。このことからも普段、言葉に出して伝えない思い、考えを知る上で利用者調査の重要性を再認識しました。
眼科には高齢者だけでなく、多くの視覚に障害を持つ人が来院されます。
一人ひとりの患者様に対して、自分はわかりやすい説明を行っているのか、患者様がどれだけ理解されているのかを意識し、また信頼関係に結びつくような心のこもった説明を心がけて行きたいと思います。
(井上眼科病院 視能訓練士 南雲 幹)