第20回研究会の様子.jpg

第20回定例研究会
2008年9月24日(水)18:30〜20:20
井上眼科病院18階会議室
参加者 27名

1.「日本福祉のまちづくり学会参加報告」
間瀬樹省

2.勉強会
デザインや建築計画は、障害をもつ人の生活環境にどのように貢献したか
−ノーマライゼーション実現のために歴史的背景からみる、過去と未来−
日本大学理工学部建築学科 八藤後猛

今回の研究会では、八藤後先生にお話していただきました。野村歡研究室では、特定の人を対象としないデザインを目指しており、当初から現在の「ユニバーサルデザイン」の考え方で研究に取り組んでいたそうです。
日本での取り組みの歴史を、1964年の東京パラリンピック、1970年の大阪万博までさかのぼり、そこで受けた衝撃とその後の意識の変化、当事者主体の運動が福祉のまちづくりモデル都市事業として政策化された経緯について紹介がありました。また、ノーマライゼーションの考え方やデンマークから広がった経緯、ノーマライゼーションはあらゆる学問が対象で、単に利便性追求でなく教育や就労まで含むこと、社会基盤整備として重要であることなどご説明いただきました。
お話の中で、車椅子トイレが例に挙げられていました。仙台の百貨店に車椅子トイレが出来た時、口コミで妊婦さんの利用が広がったこと、公共トイレでは鍵がかかって使えないトイレが多いことなどの例が挙げられ、特定の人のものにしないことの大切さや、あらゆる人の使用を拒否しない寛容さの重要性などのお話がありました。本当のノーマライゼーションを目指す先生の考えをお聞きすることができた貴重な機会となりました。(事務局)

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担当:井上眼科病院内 担当 千葉マリ

私達は診療空間や屋内外の空間のユニバーサルデザインについて学び、研究・調査し、発信する、様々な職種による研究会です